とりあえず診断士になるソクラテス

中小企業診断士になってクラスチェンジしましょう

中小企業診断士 一次試験 選択肢の攻略③

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前回 中小企業診断士 一次試験 選択肢の攻略②

 

こんにちは!少し時間が空いてしまいました。

なんかあったのか?

はい、実務補習をやっておりました。丸々10日ほど身動き取れませんでした。なかなかハードでした…。

試験に合格しても修業は続くんじゃね。

あと2回あるんです…。
…さて、今日はここからでしたね。

選択肢の注意点←その①
①最も適切なものはどれか と 最も不適切なものはどれか のパターンがある
②不適切な文章はどこが間違っているのかを指摘する
③紐づけ・虫食い問題の罠
選択肢の攻略のヒント←その②
①問題難易度別への取り組み
②作問者の立場に立つ←今回ココ

いや、前回の問題難易度DEについてまだ触れてないぞ。

おっと忘れてました。では振り返りと合わせて簡単に触れておきます。

問題難易度別対処
A: もし間違えたら地球滅亡
B: 絶対に間違えてはいけない問題
C: 前回参照
D: これを取れれば貴方の実力は本物
E: ただの意地悪クイズ

ふむ、D問題は正当な難問という感じだが、E問題は意地悪なのか?

はい、5択の問題で正答率20%を切るってどう考えてもおかしいですよね。つまり全く未知の問題かつ引っ掛けの罠も仕掛けてあるということです。

それはいやらしいね。じゃあE問題無視ってことでいいのかな?

はい、と言いたいところですが、そうもいきません。一度E問題として出題されても、翌年以降同じ論点で出題された場合、B問題になっているかもしれません。

ということは、みんな過去問で学習してきているということか。

はい、試験でもゲームでもビジネスでも何でも基本的にみんな知識のインフレを起こします。昔のやり方はどんどん通用しなくなってきますから。過去問で一度でも出たのなら、もはやそれはE問題ではないということです。

難易度はあくまで過去時点の難易度ということか…。肝に銘じておくよ。

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さて、今日は攻略のヒント②ですが…。

作問者の立場に立つといいことあるのか?

敵を知り己を知れば百戦殆からず、でございます。
敵(作問者)にも実は弱点があるんです。

国家試験の作問者は、最高峰のベテラン。エリート中のエリート。寸分の隙も許さない。弱点なんかなさそうじゃが。

そこなんです。厳然、厳格、高尚にして至高の国家試験だからこその急所があるんです。
つまり、いいかげんな問題は作れないということ。

確かにあやふやな問題を作ったら、あれだけ重要視している平等、公平さを失ってしまうな。

その通りです。難解な問題にしようと思えば思うほど、論点があやふやな問題になるという諸刃の剣。実際毎年1問くらいは没問がでてきます。

没門?問題が間違ってましたってやつ?

はい、そのせいで不合格になったらたまったもんじゃありません。だから基本的に全員正解扱いになります。全員の得点調整に関わってくるので作問者側のかなりの失態になります。

作問者もなかなかのプレッシャーを抱えとるんじゃな。

ところで、問題には最も適切なものを選べと、最も不適切なものを選べという2パターンがありますよね。
どちらの作問が難しいと思いますか?

ふ~む。考えたこともなかったけど。もしワシが問題を作るとするのなら、最も適切なものを選べの方がじゃな。

ですよね。

だって、の文章を4つ考えなきゃならん。逆に最も不適切なものを選べの問題なら、の文章を考えるには1つですむ。

まさにそこです。教科書通りのことを写すより、問題の難易度を維持したまま、確実に間違っているといえる問題を作るって意外と難しいと思います。

適当に書いた文が、実はたまたまそういう説もあって正しいなんてこともあるだろうし、適当な否定文が、矛盾文の否定で逆に正解になったりとか、そうならないように多方面から検証して作問しなきゃならなくなるな。

 

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では、次の例文の正誤判定をしてみてください。

文章表現による正誤判定
①恐竜は気候変動により滅びたと考えられている。
②恐竜は隕石により滅んだ。
③恐竜は被子植物の繁栄により滅んだ。
④恐竜類は確実に絶滅したと考えられている。

①は
②は
③は×
④はか?

①は気候変動と広義的に捉えることができますし、また一般論から逸脱もしておらず、考えられていると余白も残していますのでで間違いないでしょう。
しかし②の隕石絶滅説はあくまで一番可能性の高いであろうシナリオの1つに過ぎません、と断定するのは危険でしょう。
③は一般的には誤りっぽいです。だけどこれも×とは断言出来ません。実際に花の繁栄と恐竜の死滅のタイミングが一致するという研究もあるくらいです。
④はどうでしょうか、恐竜(獣脚類)の子孫はと言われているので、確実に絶滅したと言い切っていいものか判断できません

つまり、もしこの問題で③を答えとする国家試験として確立しようと思うのなら例えばこのように変化すると考えられます。

例文:不適切選択Ver.
①恐竜は気候変動により滅びたと考えられている。
(広義的な言い方)
②恐竜は隕石により滅んだと考える研究者は多い。
(主流意見を断定せずに肯定)
③恐竜は間違いなく被子植物の繁栄により滅んだ。×
(一説を強調して主張)
④獣脚類を除いた竜盤類あるいは鳥盤類で定義される恐竜は基本的に絶滅したと考えられている。
具体的な限定をしてゆるく推測と結びつける)
例文: 適切選択Ver.
①恐竜が気候変動により滅びたと考えている科学者は少なく、人為的な影響により絶滅を促進させたと主張する意見が多い。×
(間違いなく人為的な影響ではないという根拠が必要)
②恐竜は隕石により滅んだため、他の説は全て否定され検討するには値しない。×
(他の説は全て否定されているという厳しい言い方)
③恐竜は被子植物の繁栄により滅んだと考える科学者もおり、花の化石の解析や研究が進んでいる。
(主流ではないが、そういった側面もあるということを強調)
④獣脚類から進化した動物も含め、恐竜は確実に絶滅したと考えられている。×
(あえて獣脚類という限定を出し、確実という表現で結び付けている)

なんか複雑になってきたけど、ちょっとわかってきたぞ。の選択肢は広義的な表現となり、×の選択肢は断定的になっとるな。

はい、なんとなくわかるでしょうか。感覚だけでも覚えてくださいね。

〇文と×文の表現にヒント
①広く表現している → の可能性
②断言している → ×の可能性
③限定した上で結びつけしている → で判断

作問者が抱えるプレッシャーを感じながら問題を読めば、迷った時のヒントになるかもしれません。ただしあくまで小手先の技という位置づけでベースをしっかり勉強して理解してくださいね★

結局はそこか…。やれやれだぜ。

 

 

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