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間接法のキャッシュフロー計算を簡単に覚える方法

 

こんにちは燦です。今日は間接法のキャッシュフロー計算を覚える方法です。

あ~こういうやつね。

そうです!あと投資CFと財務CFもあるけどね。覚えてますか?

覚えてはないけどそれぞれの金の増減を考えればなんとなくはわかるぞ。

1つ1つ、んー仕入債務が減少したってことはお金の支払いが~…とかやってたら時間がもったいないですから。1次試験でも2次試験でも使うんですからババっと覚えちゃいましょう。

貸倒引当金増加額とかややこしいし、符号の±が1個でも逆になったら間違えるもんな…。

 

■この記事はこんな人にオススメ
★営業CFの間接法の中身を二度と忘れたくない人
★営業CF、投資CF、財務CFの求め方を習得したい人

 

◆目次◆

 

1.営業CFの覚え方


営業CFは企業経営において最も重要な数字です。

間接法で求める項目を覚えるのも大変ですが、問題なのはそのプラスマイナスの符号です。ごっちゃになりすいし、1個でも間違えると解答を間違えてしまいます。



私は、
税 ゼイ(税引前当期純利益)
減 ゲン(減価償却費)
貸 カシ(貸倒引当金増加額)
受 ウケ(受取利息)
支 シ(支払利息)
有 ユウ(有形固定資産売却益)
売 ウ(売掛金増加額)
棚 タ(棚卸資産増加額)
買 カ(買掛金増加額)
前 マエ(前受金増加額)
前 マエ(前払金増加額)
未 ミー(未払金増加額)
利 リー(利息と配当金の受取額)
利 リー(利息の支払額)
法 ホー(法人税等の支払額)

+++ -+- --+ +-+ +--
と無機質に覚えていました。

 

ブロックで分けるともう少しわかりやすいです。

❶プラス三兄弟 ゼイゲンカシ
+税引前利益(ここからはじまる)
+減価償却費(CF調整では最も代表的)
+貸倒引当金増加額(ややこしいのでここに入れる)

❷営業損益、特別損益の調整 ウケシユウ
-受取利息(PLで足されていたのを一度戻してやる)
+支払利息(PLで引かれていたのを一度戻してやる)
-有形固定資産売却益(PLで足されていたのを一度戻してやる)

❸運転資本額の調整 ウタカ
-売掛金増加額(CFとしてはマイナス)
-棚卸資産増加額(CFとしてはマイナス)
+買掛金増加額(CFとしてはプラス)


❹前金未金の調整 マエマエミー
+前受金増加額(CFとしてはプラス)
-前払金増加額(CFとしてはマイナス)
+未払金増加額(CFとしてはプラス)

❺小計以下の部分 リーリーホー
+利息と配当金の受取額
-利息の支払額
-法人税など支払額

3つずつ×5ブロックか。だけど符号の並びも見事にバラバラじゃな…。

これを覚えるといいんですけど、ちょっとしんどいですよね?


重要なのは❶~❸のところです。❹はあまり出題されないのとお金の動きはわかりやすいです。前受金はプラスだし、前払金はそりゃマイナスだよねって感じ。❺もお金の動きはわかりやすくそのままです。ただ配当金の受取営業CFなのに、配当金の支払財務CFに入るのがややこしいですね。

❶~❸の内、税引前純利益はベースになるのでこれも省けば、覚えなきゃならないのは残りの8個です。

 

「ゲストキー」

 

そこで頭文字と言葉と符号をなんやかんや色々全パターン並び替えてよさげな語呂を構築しました!

 

GUEST KEYs

 

G 減価償却費
U 売上債権増加額
E 営業外収益
S 仕入債務増加額
T 棚卸資産増加額

K 貸倒引当金増加額
E 営業外費用
Y 有形固定資産売却益(特別利益全般)
 s (小計以下)

ゲストキーで8個覚えられます。売掛金や買掛金の言葉は売上債権や仕入債務に変わっています。また受取利息や支払利息よりも営業外損益の方が正確でしょう。
あとポイントとしては全て「増加額」で統一しています。もし「減少額」でみた場合は符号が逆になります。

 

肝心の±符号ですが、


になります。

並びは++++---- とか+-+-+-+-にしたかったですがどうにもならず…。+をカタカナの「ナ」に見立てて「ナーーナーナナー♪」でなんとかなると思います。

バーバパパみたいにいうな!

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なぜ営業外損益等の一見無意味な足し引きをするのか


支払利息などの営業外損益を一度リセットして、その後小計以下で再度同じ額を加えたりしていますよね。なんの意味があるの?って思われるかもしれません。こういうところの説明が世の中に少ないのでみんな混乱するんですよね。専門家達こそこういうところをきちんと説明すべきと思うんだが。(コピペみたいな記事いらn)

これは2つの理由があります。

①営業CFではなく投資CFや財務CFに移ることがあるから
②帳簿上の金額とお財布の金額がズレるから

例えば①は、特別利益が100あって、その内固定資産売却益が50、保険受取金が50あったとします。とりあえずまずは税引前純利益からその100を引いて(リセットして)やりますよね。そして小計より下で保険受取金の50だけ足し戻してやります。保険受取金は営業CFだからです。でも固定資産売却益は投資CFの方に移るので、ここで切り分けられます。
また利払費は「第1法」というやり方では営業CFに入りますが、「第2法」というやり方では財務CFに含まれるため、この場合も切り分けが必要となることがあります。

例えば②では、PL上で計算している利払費や税金などはあくまで計算上のものです。実際のお財布から支払う額も、もちろん計算上のものと一致するのですが、タイムラグにより会計の期がズレることがあります。今期の法人税は計算上70となりました。しかし今期に支払った税金は前期に計算された40とかかもしれません。不足分は未払い税としてBSに残ります。なので実際のお金の動きを示すCFとしては帳簿上のものと調整してやる必要があります。

 

その他蛇足


営業CFのスタート基準が税引前純利益なので、法人税を小計より上で足し戻す必要はありません。(最初から引かれている前の金額なので)

なんで純利益スタートでやらないんだろう…?

どうも税引前利益スタートは日本独自の文化らしいです(法的なルールではない)。米国だと純利益スタート。

営業CFの間接法(逆算方式)は計算は精緻ではあるがややこしい。感覚として理解しやすく将来性を見通す上では直接法が見直されつつあるらしい。

<直接法>感覚としてはわかりやすい


謎の小計を一旦だすのはなぜか?
営業CFの中でもここが企業の収益力のコア中のコアだからです。M&Aなどで企業価値を計算する際のEBITDA利益などがありますが、それがこれに近い数字です。EBITDAよりもさらに運転資本も考慮されていることから、より正確な値です。

 

2.投資CFを考える上で

 

これは営業CFに比べれば簡単です。設備を買ったり売ったり、株を買ったり売ったりしたものを考えるだけです。

投資に使ったお金は、営業活動とは別のところで計上します。設備が簿価100よりも50高く売れちゃった!とかも全部ひっくるめて売却収入(150)として計上されます。設備を買った時に帳簿上は減価償却で分割していきますが、実際はそのお金を機械の調達先に支払うのでお金は一気に飛んでいきます。


しかし「いくら買った!」「いくらで売れた!」とかを教えてくれれば簡単に投資CFは完成しますが、試験上はそういきません。(いじわる)

PLやBSから読み解かないといけないです。その際にこのBOX図さえ書ければ確実に解けます。

①まず期首と期末の評価額情報をBSから拾ってきて左上と右下に書きましょう。(減価償却累計額として表示されている場合もあるのでその場合は取得金額から累計額を差し引いてやれば簿価になります)
②次にPLから拾ってきた減価償却費を右真ん中に書きましょう。
③そうするとあとは売却額か購入額のどちらかさえわかればもう一つの方も計算することが出来ます。


(例)H28年過去問のBSを拝借(前期◂▸当期)

まずここまで埋めれますね

で、仮に土地320を購入したという情報があったとします。また有価証券等は売却していないとします。そうすると以下が埋まります。


※他はBSの変化(2-1),(108-83)で計算

そうすると固定資産売却額が判明します。(40)


※371+346 - (36+641)=40


ってことで投資CF完成です。

 

ちなみに、営業CFは絶対にプラスでないと話になりませんが、投資CFは「マイナスの方」がよいです。経営や事業とは「投資活動」そのものだからです。投資しないとスケールアップすることは出来ません。ただし営業CF以内の金額が理想です。営業CFと投資CFの合算がプラスであるといいですね。これをFCF(フリーキャッシュフロー)自由に使えるお金と呼びます。NPVはこのFCFに時間軸を考慮して計算しているだけです。

 

3.財務CFは友達

 

財務CFこそ簡単です。簡単なので仲良くなれそう。

要は金が貰えればプラスで、金を返すとマイナスです。配当金の支払いはこっちに入るのだけが注意でしょうか。最後に残った純利益から配当金を出しますので、営業CFでは計算出来ないです。

一応、第1法第2法というのがあって、方法により投資CFや財務CFに入れる内容が若干変わります。第1法の方が一般的ですが、個人的には第2法の方が、投資と資本コストの関係に即していると思います。

▼以前分類についてはポストしていました。

 

はい。お疲れ様でした。

直接法をどうするかちょっと気になるんじゃが…。

直接法が問われてたら全員終わりなので大丈夫です!

ええ…。

 

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