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中小企業診断士試験 受験者統計からわかること①

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前回 中小企業診断士試験 マインドマップは必須なのか 

 

こんにちは!燦です。

どうもソクラテスです。

今回は10年間程の受験者統計(一次試験)をまとめてみました。

ほぅ、そこから何がわかるんじゃ?

このような分析結果となりました。

目次

 

 

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1.TOTAL合格率は20.8%(公式合格率に注意)

【一次試験】10年間の統計
申込者: 200,269人
受験者: 163,324人
全科目受験者: 140,224人
合格者: 34,031人

10年間の受験者総合計約16万人から合格者3.4万人なので大体合格率は20.8%となります。

やっぱり20%くらいなのね。受験者全科目受験者の違いは?

科目合格制度があるっていいましたよね。7科目全部受けた人が全科目受験者で、一部科目だけを受けた受験者も合わせた総合計受験者というわけですね。

意外にも殆どの人は全科目受けているんじゃね。

そうですね。1つ誤解されやすいのですが、公式の統計では、合格者/全科目受験者で合格率を出しています。

え?なんでじゃ。合格者の中には科目受験者もいるんだからそれはおかしいじゃろ。

はい、完全におかしいです。だからこれを真に受けると本当の合格率よりも高くなってしまいます(大体3~4%UP、令和2年度は6%強UP)。この数値を額面通り一次試験の合格率として取り上げている記事も多いので少し注意です。このサイトでは、合格者/総受験者数でカウントしています。

公式ちゃんとせんかい。

科目合格制度が出来たのが平成18年度からなんです。それまでは当然、受験者=全科目受験者だったのでその名残だと思います。

 

2.お金を寄付してくれる謎の人達

あと気になるのが、申込者に対して受験者が異様に減ってない?

はい、これは謎の試験料寄付勢です。毎年3000~4000人が試験料を払ったにも関わらず試験会場に来ないという謎行動を取っているんです。

なんでこんなことをするんじゃ?

それは私に言われてもわかりません…。一説によると軽い気持ちで試験を申し込んだもののいざ過去問なりをやったところダメだこりゃと思って、受験を棄権するとか。

受験者資格がいらない試験だからまぁそんなこともあるのはわかるけど、にしても多すぎるな…。

あるいは会社に勝手に申し込まれて頑張れー!みたいな感じで言われたけど、本人全くやる気なく試験会場にいった振りをしたとか…?よくわかりません。

まぁ診断協会からすりゃ、試験料さえ収めてくれれば有難い…のかな?

 

3.合格率の推移は近年上昇傾向

じゃーん。これが合格率の推移です。

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おお、10年平均で20.8%というけれども近年はちょっと上がってきてるな?

はい、令和2年度はなんと合格率36.7%でした!

やったぜ!これは一次試験はもらったのじゃ。

喜ぶのはまだ早い、実はこれよくよく分析するとあまり喜べない話になっていると思います。

どういうことじゃ。合格率が上がってるってことは、簡易化して合格しやすくなってることには変わりないじゃろ。

順を追って説明します。

 

4.簡易化ではなく競争激化

結論からいうとこの3つにより易化ではなく激化と考えられます。

合格率上昇の背景
①令和2年度合格率は36.7%ではなく30%程度
②問題難易度は変わっていない
③二次試験の脅威

まず①実質の合格率の考察。 令和2年度はコロナで特殊な環境でした。つまり「絶対に返金しません」と念を押されている受験料が、令和2年は特例で受験辞退者には返金される運びとなったんですね。

ほうほう。パンデミック防止処置じゃな。まぁ妥当じゃろうね。

そのおかげもあって申込者に対して6500人強試験辞退者が出たんですね。

全体の1/3が辞退ってすごい数じゃね。

もちろん返金が目的ではなく、感染リスクを避けるために辞退した人も一定数いると思います。だけど合格に自信のある人は受験するという選択を取り、自信のない人はこれ幸いとばかりに来年頑張るという理由で辞退&返金に走ったのではないでしょうか?

まぁほぼ合格できないと思っているなら、この特例制度を利用するというインセンティブはわからんではないな。でも合格の自信があっても感染リスクを怖がる人も結構いたのでは?

二次試験の受験率を見る限りはそれが大きいとはいえませんね。少なくとも私は何が何でも受験したいと思ってました。価値観は人それぞれですが、1年という時間の消失は13000円の試験料や極小の感染リスクとは比べものになりませんでしたから。

簡単にいうと、合格できそうにない人が辞退した可能性が高いと…。だとしたらどうなる?

もしコロナや返金処置がなく、例年通りの3000~4000人の謎の寄付勢だけが辞退者であって、合格者は変わらず5000人であったとするならば、合格率はおおよそ30%程度になります。令和元年度と同じくらいですね。

まぁ、令和2年度だけが特殊だったのはわかったよ。でも合格率30%でも高い水準だと思うが。

とはいえ試験が易化しているのではないか?ということですよね。次は②問題難易度は変わっていない について。ここで科目合格率の推移を見てみましょう。

科目合格率?

各科目60点以上を取った人が科目合格者ですよね。その割合がわかるんです。ただしこれも誤解が多いですが、分母は不合格者のみです。

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うわ~見にくいけど、大体どれも10%弱~30%くらいをうろうろしてるね。

合格者が確率に含まれていないので実際はもっと科目合格率は高いと思いますが、この指標はその年の問題難易度を如実に表しています。
わかりやすく全科目を合成して数値化し年次別に並べましたのでこれを見てください。

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ふむふむ、確かに問題難易度指数としては近年が易化しているわけではなさそうじゃな。

実際の試験問題を予備校が調査した限りでも全体としては例年並みの難易度という感想の様です。

ということは、決して勉強しなくていいというわけではなさそうじゃな。

はい、油断は禁物ですよ。

でもなぜ合格率は高くなってるんじゃ?

つまりこういうことです。足切り地雷科目減っているんです。

足切り地雷科目

一科目でも40点未満を取ると不合格確定というのはいいましたよね。以前は毎年何かしらの科目に40点未満を取ってしまうような地雷科目というのがあったんです。つまりめちゃくちゃ難しくなっている科目ですね。

先ほどの「科目別 合格率推移」を見ると合格率5%以下のヤバそうな科目が時折あるみたいじゃな。

はい、それが足切り地雷科目です。平成25年度の経済平成30年度の法務なんかは激ヤバ地雷だった様です。あまりに40点未満が多すぎて急遽全員+8点加点されたくらいです。

はは~、つまり地雷科目が減ると全体の問題難易度は普通でも、足切り不合格者が減るため合格率は上がるというわけじゃな。

令和2年度は運営管理が一番難化しましたが、それでも合格率9.4%だったので足切り不合格者は比較的少なかったでしょう。

しかしよくも地雷科目を置かずに合格率をある程度コントロールできるもんじゃね。

急遽全員+8点調整とかの力技は出来ればやりたくないでしょうしね。
点数コントロールする上でもし受験者に確実に60点付近を取らせたいと思えば、どんな問題を作りますか?

6割程度正解できそうな問題を並べる…?

それってどんな問題ですか…?そうじゃなくて100%正解できる問題を6割並べて、100%間違える問題を4割並べるんです。極端な例ですけど。

確かにそうじゃね。なら得点のコントロールに力を入れるとなると、設問の難易度が超簡単と超難しいに 二極化するわけか…。

はい、その傾向は頭に入れておいた方がいいかもしれませんね。簡単な問題が目立つので一見易化したように見えるのは注意です。そして基礎をしっかり抑えておく難しい問題は一旦飛ばすといった時間調整も重要になります。もちろん地雷科目が無くなったのが確定しているわけではないのでそっちも警戒は必要ですが。

なんか逆に嫌らしい傾向じゃのう。でも合格率が高いのはいいことなのじゃ。

最後に③二次試験の脅威ですね。一次試験の合格率が高いという恐ろしさがまだわかってないようですね。

なんなんじゃ一体、もったいぶりおって。

二次試験の統計はまた次回やりますが、診断士最大の鬼門は二次試験であって、こちらは相対評価といいましたよね。

ちょっと待てよ、一次試験の合格者は二度二次試験の受験資格があるんじゃよね?一次試験の合格者が増えれば増えるほど倍々で二次受験者が増えないか?

二次試験の競争激化。これが最も懸念されることなんです。なんなら一次試験で出来るだけふるい落として二次試験の切符は少なくして欲しいのが二次受験者の本音なんです。

くゎ~。これは参ったのじゃ。

後半にー続くー

 

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