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2次試験知識 事例Ⅲその② 生産性向上

 

こんにちは燦です。
こちらはYouTubeの知識インプットシリーズです。

今回は事例Ⅲじゃな。製造業は奥が深いぞ。

聞くだけでなんとなく各事例の雰囲気を味わう動画+ブログ記事として投稿しています。

事例Ⅲを習得するためにもしっかり覚えないとな。

 

事例Ⅳの攻略解説シリーズはこちらのページをご確認ください。
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◆目次◆

 

事例Ⅲ-② 生産性向上

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5回シリーズの構成

  1. 生産管理系の用語
  2. 生産効率系の用語 ← 今回これ!
  3. デジタル系の用語
  4. 人材育成系の用語
  5. 戦略成長系の用語

今回は生産効率系用語になります。前回の生産管理系用語と合わせて、最も重要な事例Ⅲを理解する上でのキーワードになってきますので、改めて確認していきましょう。

 

最重要概念:ボトルネックとTOC理論

1分で理解する最重要ポイント

生産効率、言い方を変えると生産性向上のために必要なのはボトルネックの解消です。もうこれだけ覚えてればいいかなというところですね。最も重要な概念になります。

ボトルネックとは

生産工程全体の中で最も処理能力が低い部分で、これが全体の足かせになってるわけです。事例Ⅲだったら「機械加工工程がボトルネックになってる」みたいな直接的な表現が出てくることもあります。

重要なポイント

  • ボトルネックの工程を改善しないと何の意味もない
  • ボトルネックの稼働率が10%上がると、全体の生産性が丸ごとそれだけ上がる
  • ボトルネックじゃない工程をいくら改善してもボトルネックがそのままなら全体の生産性は全く上がらない

TOC(制約理論)

TOC(Theory of Constraints)=制約の理論。制約を改善しない限り、全体は良くなりませんよっていう物理学者の理論でもあるわけです。

ボトルネックは常に移動する

元々1しか生産できないっていうのがボトルネックだったとして、それを4まで増やしました。すると、今まで2だったところが逆にそっちがボトルネックになるわけですね。今度はその2のところを改善していかないといけない。

 

DBR(ドラム・バッファー・ロープ)の理解

TOCのボトルネック解消を図るための方法論がDBRという風に呼ばれてます。

DBRの仕組み

  • ドラム:ボトルネックが「2個しか作れません」ということを周囲全体に情報発信する
  • ロープ:投入口の担当者がドラムの音を聞いて、投入量を2個に調整する
  • バッファー:ボトルネック工程の前に余裕を持って在庫を置く(常に2個確実に流せる状態をキープ)

なぜバッファーが必要か

投入口で2個入れても、途中の工程でロスや生産失敗で1個になってしまうと、ボトルネックは2個作れるのに1個しか物を通せなくなります。これは非常にもったいない。ボトルネックのフル稼働がマスト中のマストなんです。

DBRの別名:同期化

DBRって事例Ⅲの回答に書くことはあまりないですが、これを別の言葉で言い替えると「同期化」と言います。たまに同期化書いたりしますよね。

 

似たようなワードの使い分け

同期化と似た生産性向上のワードとして、ライン・バランシングと平準化っていう言葉があります。この使い分けをしっかり理解すると得点アップを図れます。

ライン・バランシング

  • 内容:作業時間の均一化
  • 方法:人の配置を変える(レストランのホールと厨房の人数調整)
  • 担当者:現場の班長、ラインリーダー
  • 特徴:現在の稼働状況に合わせてリアルタイムで調整

平準化

  • 内容:工程負荷の分散化
  • 方法:時間軸での負荷分散(昼と夜、土日と平日、年末年始の前倒し生産)
  • 担当者:生産管理の課長など
  • 特徴:中長期的な計画での調整

同期化

  • 内容:全体の流れの円滑化
  • 方法:DBRによる投入量管理
  • 担当者:工場全体を把握しているレイヤーの人間
  • 特徴:工場全体のバランス調整

 

ボトルネック改善の具体的方法

ボトルネックがある状態での運用方法は分かりました。やっぱりこのボトルネックの部分をどう改善していくかっていう施策が重要になってきます。

人員増強

  • 人が増えることで生産量が増やせるなら人を増やす
  • 他が多少減っても大丈夫

設備増強

  • 新しい設備を購入
  • ハイパフォーマンスな設備に買い替え
  • 莫大なコストがかかるので安易には提案できない
  • 明らかにミスマッチな設備を使ってる場合は自然な提案

歩留まり向上

  • 1時間に3個作るけど毎回1つロスしてる状態(歩留まり67%)
  • 歩留まりを80%から90%に向上させれば、人員や設備が変わらなくてもスループット量は増やせる

小ロット化

  • 段取り替えが増えるので一見生産効率が悪そう
  • でも実は、段取り替えがボトルネックではない
  • 何がボトルネックだったのか→「手待ち」がボトルネック
  • お客さんがBが欲しいのにAばっか作ってると、Bの生産が一切上がらない
  • 段取り替えが多少増えようがそこはボトルネックじゃないので関係ない

 

段取り改善とSLP

段取り改善

小ロット化していくと段取り替えのボトルネックを改善する必要が出てきます。

  • 段取り時間短縮:作業標準化、マニュアル化、ばらつきをなくす
  • 外段取り化:機械停止中にやることじゃない作業は機械が動いてる間にやる(次に使う材料を運んでくるなど)

SLP(レイアウト改善)

機械だったり設備だったり、その作業場所だったりっていうレイアウトをちゃんとプランニングしましょうっていうことです。

生産形態 適用レイアウト 特徴
少品種大量生産 製品別レイアウト その製品を作るためだけのライン生産(例:自動車)
多品種少量生産 機能別レイアウト 切断・曲げ・溶接など機能ごとに分かれた配置
中品種中量生産 グループ別レイアウト ライン生産とセル生産の組み合わせ(例:家電)
大型一点物 固定位置レイアウト 物は固定で人が動き回って組み立て(例:船、住宅)

セル生産

機能レイアウトの各機能を物理的にギュッと小さくして、1人の作業者やチームの作業者でもう一気に仕上げてしまうっていう方式。

 

5S活動とECRS

5S活動

工場をやってる人間であれば、まず知らない人はいない言葉。1番最初に教えられるような基本中の基本。

  1. 整理:不要なものを分別して廃棄、使用頻度によって工具を仕分け
  2. 整頓:工具の置く位置を決める(定位置管理)、探す時間を省く
  3. 清掃:異常の早期発見(音の異常、油漏れなど)
  4. 清潔:上記3つを維持するためのルール・手順書・マニュアル作成
  5. :ルールを遵守、習慣化するための教育

ECRS

生産性を上げる上での考え方としては結構いいフレームワーク。

  • E(Eliminate)排除:なくす。不要な工程・会議をなくす(最も無駄を削減)
  • C(Combine)結合:まとめる。複数作業を1つにまとめる、段取り替えを減らす
  • R(Rearrange)入替え:順番を変える。レイアウト変更、工程順序の見直し
  • S(Simplify)簡素化:単純にする。自動化、作業の簡素化(順番的には最後)

 

実践問題で理解度チェック

C社の状況においてどの生産性向上施策が当てはまるか考えてみてください。

第1問

C社は各製品の段取り替えに平均3時間を要し、1日1回の段取り替えが限界で小ロット生産への対応が困難である。

段取り改善(段取り時間の短縮)

第2問

C社の工場は工具や測定器具の所在が不明で探す時間が発生し、設備の清掃が不十分で品質問題の一因となっている。

5S活動(整頓・清掃)

第3問

C社のフライス加工工程は稼働率95%に達して設備能力が限界に近く、この工程がボトルネックとなって全体の生産能力を制約している。

設備増強(稼働率95%でキャパがパンパン)

第4問

C社は月末に受注が集中し、残業時間が月80時間に達する一方、月初は仕事量が少なく作業者の手待ち時間が発生している。

平準化(工程負荷を分散化)

第5問

C社では前工程の完成品が次工程開始まで平均1日待機し、各工程の作業ペースがバラバラで全体のリードタイムが長期化している。

同期化(DBRによる全体の流れ管理)

第6問

C社はロットサイズが大きく顧客からの多品種少量化要求に対応できず在庫水準が高止まりしている。

小ロット化(多品種少量化要求への対応)

第7問

C社は従来主力3品種それぞれに専用の製品別レイアウトを採用していたがニーズの多様化により15種類の製品を生産する必要性が生じ各専用ラインの稼働率が30%程度に低下している。

SLP(製品別レイアウト→機能別レイアウトに変更)

第8問

C社の工程別作業時間は旋盤2時間、フライス5時間、溶接1時間、仕上げ1.5時間となっており、フライス工程で仕掛品が滞留し、他工程で手待ち時間が発生している。

ライン・バランシング(作業時間の均一化)

第9問

C社は最終製品の不良率が8%、業界平均は3%で材料の歩留まりも75%と低く材料コストが上昇している。

歩留まり向上施策(不良率削減、材料費削減)

 

まとめ

生産効率向上の最重要ポイント

  • ボトルネック理論:制約工程の改善が全体の生産性向上につながる
  • TOC+DBR:理論と実践方法をセットで理解
  • 用語の使い分け:同期化・ライン・バランシング・平準化の違いを明確に

改善施策の体系

  • ボトルネック解消:人員増強、設備増強、歩留まり向上、小ロット化
  • 段取り改善:時間短縮、外段取り化
  • レイアウト最適化:生産形態に合わせたSLP
  • 基本活動:5S、ECRS

実務での適用

  • 現状分析:どこがボトルネックかを特定
  • 施策選択:ボトルネックに合わせた改善方法を選択
  • 効果測定:全体のスループット向上を確認

というわけで、今回は事例Ⅲの生産効率系用語を解説しました。

少し似たような意味の言葉もあって、割とごっちゃにしながら使ってるケースもあるんじゃないかなと思いますけれども、この辺りの解像度が上がってくると生産性向上の問題でも記述の精度っていうのが上がってくると思います。

生産管理との切り分けも、かなり重要な事例Ⅲのポイントなんですけども、この切り分けっていうのもやりやすくなってくると思います。言葉の意味をしっかり理解するとやっぱり知識っていうのが重要なんだなっていうことを認識していただけたんじゃないかなと思います。

引き続き復習してみてください。

 

 

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