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事例Ⅱ-④ チャネル・顧客関係構築
事例Ⅱ 10大テーマ
- 環境分析
- データ分析
- ターゲット
- 製品・サービス戦略
- 価格戦略
- プロモーション
- チャネル
- 顧客関係
- 協業 ← 今回これ!
- 地域連携 ← 今回これ!
事例Ⅱには他の事例と比べて協業の論点が結構出てくるんですよね。これには理由がありまして、事例ⅡのB社は他の事例のA社、C社、D社と比べるとやっぱり規模が少し小さめなんですよね。で、競合が結構大手と戦っていくようなシチュエーションになるんですけれども、そうした場合B社の経営資源だけではやっぱり限界があるわけです。経営リソースが少ないんですね。
ですので外部の経営資源を活用するという発想が必要になってきます。なので他の企業と協業する、連携とも言ったりしますけども、そういった視点がよく出てくるわけです。
9. 協業戦略を完全攻略!
9-1. 協業の考え方
どこと組めばいいのかっていうそういう問題も出てきたりしますよね。その時にこういう切り口で考えてみると分かりやすいっていうのがあるんですけれども、どの会社も販売力と商品力の2つに分けることができるんですよ。
商品力:製品そのもの、プロダクト、サービスのクオリティ、商品ラインナップの充実度
販売力:営業力、販売チャネルの数、顧客基盤、顧客リスト
→ 自社のリソースで弱いところを、相手のリソースで補完する
要はこの販売力か商品力、どちらかを補完してくれるような協業先を見つければいいわけです。
9-2. 協業の3つのパターン
パターン1:販売力補完型
協業先:販売力が強い、商品力が比較的弱い
具体例
・B社:創業100年の老舗和菓子店(伝統・高品質な商品力)
・協業先:全国展開しているお菓子屋さん(販売チャネルが強い)
効果
・B社:売上エリア拡大、チャネル拡大
・協業先:B社でしか作れない伝統の和菓子でラインナップ補強
これが一番よくあるパターンかなと思います。
パターン2:商品力補完型
協業先:販売力はない、商品力がある
具体例
・B社:地域で家具を売っている家具専門店(顧客の信頼が高い)
・協業先:新しいデザインのおしゃれな家具を作る会社
効果
・B社:新商品で客単価・買い上げ点数増加
・協業先:B社の長年培った顧客基盤を活用
パターン3:相互補完型
同業種での協業例
・和菓子店と洋菓子店の連携→顧客層拡大
・夏食べるもの(アイスクリーム)と冬食べるもの(焼き芋)→年間売上の平準化
異業種での協業例
・ネイルサロンと美容室、本屋とカフェ、お茶菓子メーカーと茶道教室
相互補完型の協業は異業種でも全然組むことはできますね。お互いお客さんを案内したりすることで売上を伸ばすことができそうです。
9-3. 協業の留意点
1. ウィンウィンの関係を築く
これがもう大原則になります。自社がいいものを持っていて、もっと販売力が欲しいから販売力のある先と組みたいという気持ちはよく分かるんですけども、その組む先が別にその目新しい商品を求めてない、自社の商品で十分売ってるってことであれば、相手先に何のメリットもないわけです。
きちんと相手にメリットが与えられる先と組んでいくというのが重要になります。むしろ自社のメリットよりも相手のメリットが強いぐらいじゃないと協業はなかなか難しいんじゃないかなと思います。
具体例:リフォーム業者との協業
B社のお客さんがどんどん高齢化していって、高齢化に向けたリフォームしたいんだけどみたいな話が出てる。でもB社は別にリフォーム業者じゃないからそうなんですね。しかしできなかった。
一方で、リフォーム業者はそういった、まさに今これからリフォームしたいみたいなお客さんを血眼になって探してるわけですよね。それであればリフォーム業者さんと組むってすごい簡単ですよね。B社がそういうリフォームの情報を持ってるお客さんと関係してるわけですから。
2. カニバリゼーションの回避
組むのはいいんですけれども、組んだことによってお互い元々買っていたお客さんを取り合っても、これ全然意味ないわけですね。
- 同じ地域で同業者同士で連携すると、既に売っているお客さんが重複している場合だとやっぱりその効果が低くなる
- エリアをしっかり分けておく、テリトリーをあらかじめ決めておく
- 販売チャネルを分ける:この販売チャネルはこの商品を売るから、直販ではこの商品は扱わない
3. ブランド毀損の回避
例えばラインナップ補完型・商品力補完型で、野球用品店がサッカー用品も扱うようになりましたとなった場合、今まで野球のお客さんしかいなかったけど、サッカー用品を求めるお客さんにも販売できるわけです。
でもこれで単純にお客さんが増えるからいいかと言うと、それほど単純な話ではなくて、元々その総合スポーツ用品店への対抗手段として野球の専門性で差別化を図っていたのに、それが失われてしまったりします。
「野球も扱うしサッカーも扱うし」そういうラインナップがたくさんあるのが売りですよってなると、「それだったらもう安い方でいいよ」ということで、総合スポーツ用品店大手から買いますみたいな感じにもなりかねないので注意が必要ですよね。
10. 地域連携を完全攻略!
地域連携も頻出論点になってます。B社の場合、地域連携するケースも非常に多いんですけども、やはりこれにも理由がありまして、やっぱり事例ⅡのB社はその地方の中小企業っていうケースが多いんですけれども、その地域という場に根ざした事業展開をしていくことが大手との差別化になるからです。
これは企業の規模とか資本力とかに関係なく、この地域限定性っていうのはどんだけお金があってもできない要素なんですよね。だからこの地域資源を活かしていくっていうのは重要な考え方になります。
10-1. 地域連携のポイント
1. 大手企業が持たない地域密着性を活かした差別化
地域限定性は資本力に関係なく、どんだけお金があってもできない要素です。
2. 地域経済への貢献という視点
- 地域の企業とその地域全体が盛り上がってくれば、雇用を生み出すことができる
- その地域のブランディングも上げることができる
- それによって観光客が増えたり住民が増えたりするわけですから、行政にとっても嬉しい
- 地域全体が活性化することで、長期的にはB社の売上にもつながってくる
10-2. 地域連携先
行政関係
- 市町村・役場
- 商工会議所・商工会
- 観光協会
地域の事業者
- 商店街の組合に入っているそのエリアの経営者
- 地域・同じエリアにいる同業者(ある意味ライバルでもあったりするが、そのエリアを盛り上げようという意味では協力するステークホルダー)
- 地域の農家さん・漁業関係者
- 観光事業者:旅行店・旅館・ホテル
地域住民
- 自治会・町内会
- 地域のボランティア団体
- 学校・教育機関
- NPO法人・市民団体
10-3. 地域連携の3つの型
1. 地域資源活用型
・地域で取れる野菜(地域資源)
・昔からやっている手芸メーカー・醤油などの製造業(地域資源)
→ 自分が経営している旅館でそういった地域資源のものを扱う
効果
・地域資源の業者さんもありがたい
・旅館としてもその地域限定性という意味で付加価値を上げることができる
・その地域の郷土料理やそこで作っているお酒が出てきたら価値・魅力が向上
2. 地域課題解決型
・地域課題:高齢化でスーパーに来るのも大変
→ 各戸配送サービスを始める
効果
・買い物難民の高齢者を救うことができる
・一人で住んでる高齢者の孤立なんかも防げる
・公共交通の不便なところを代替できる
・それによって地域活性化にもつながる
3. 地域イベント・観光型
・年1回のお祭りみたいなのを開催
→ その時に外部・内部からものすごく集客することができる
効果
・そこでその伝統工芸品を年間を通して職人がそれに向けて作る仕事を生み出す
・それが起爆剤になって通年にわたって観光客が来るきっかけになったりもする
4. 自治体連携型
直接自治体・行政と連携するようなパターン。そもそも自治体がもう課題解決するために補助金出します、助成金出しますっていうような状況があるのであれば、もうそれに乗っかっていく。
ふるさと納税の活用
- B社:全国的にこの地域の良さを活かしたい
- 自治体:税収を上げるためにふるさと納税活用していきたい
- → 申請して許可が得られればふるさと納税として全国に販売していくマーケティングも可能
10-4. 地域連携の留意点
三方良しの体制構築
協業の話と同じでウィンウィンの体制は築いていかないといけない。B社が良ければいいっていう問題じゃなくて、B社も儲かるし、地域も潤うし、そしてもう1つは地域住民にとってもメリットがある。その3つが果たせれば地域活性化を図るみたいな、そういう効果の書き方をしていいんじゃないかなと思います。
B社にとって:売上・収益が拡大する
地域にとって:雇用が生まれる、観光客が増える、移住してくる人が増える
地域住民にとって:利便性が上がる、孤独に暮らしてたのが解消される、地域自体のブランディングが上がって土地の価格が上がる
地域住民の理解と協力
- 常に住民に説明を丁寧にしていかないといけない
- 伝統とか文化っていうのを壊す動きをしてたら協力してもらえない→伝統とか慣習をしっかり尊重する
- 地域の方が参加できるイベントを開催してしっかり告知する
- やってることが地域のためになってますよっていうその透明性をアピールする
まとめ!
協業戦略のポイント
- 販売力と商品力の軸で考える:自社の弱いところを相手の強いところで補完
- 3つのパターン理解:販売力補完型、商品力補完型、相互補完型
- ウィンウィンの原則:むしろ相手のメリットが強いぐらいじゃないと協業は難しい
- 3つの留意点:ウィンウィン関係、カニバリゼーション回避、ブランド毀損回避
地域連携のポイント
- 地域密着性の活用:資本力に関係なく、大手ができない差別化要素
- 3つの連携先:行政関係、地域事業者、地域住民
- 4つの連携型:地域資源活用型、地域課題解決型、地域イベント・観光型、自治体連携型
- 三方良しの実現:B社・地域・地域住民すべてにメリットがある体制
- 長期的視点:短期的な利益だけでなく、長期的な売上向上・収益拡大
ということで、協業と地域連携について解説しました。
協業に関しては、弱点を補完できるような協業先を探していきましょうということになりますし、地域連携に関してはもっと結構スケールの大きな話で、やっぱり長期的かつ地域のライバルも含めて、全体で地域全体を盛り上げていきましょう。その結果、みんなが三方良し(いわゆる三方良し)になる社会を目指していきましょうという、その社会の実現が事例Ⅱの最終目標なんじゃないかなという風に思います。
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