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事例Ⅰ-④ 経営環境変化・経営資源
- 事業承継
- 新規事業開発
- 競争優位性
- 経営戦略/事業戦略
- 組織・人事
- 後継者育成
- 市場・販路開拓
- シナジー
- 経営環境変化 ← これ!
- 経営資源 ← これ!
特に経営環境変化なんて、事例Ⅰに限らずどんな会社だって経営環境は変化していくわけですよ。だから毎年のように出題論点の中には入ってきている要素になります。経営環境が変化しなくてずっと安定してずっと利益を出しているA社であるってなると、ちょっと問題になりませんからね。
1. 経営環境変化を完全攻略!
そもそも経営環境変化って何?
簡単に言うと、「会社を取り巻く環境が変わること」です。でも、ただ変化を認識するだけじゃダメなんですよね。その変化の本質を理解して、ちゃんと対応していかないといけない。これが結構大変なんです。
ダーウィンの言葉で有名なのが「最も強いものが生き残るのではなく、最も変化に対応できるものが生き残る」という風に言ってます。変化っていうのをしっかり捉えて、それに対応していくっていうのがめちゃくちゃ重要な話になってくるわけですね。
1-1. 市場の変化をPEST分析で捉えよう
市場の変化を捉えていく上で有効なやり方がありまして、PEST分析です。P・E・S・Tの文字を取ってPEST分析をしていくっていうのが外部環境変化の捉え方の1つになります。
要因 | 内容 | 具体例 |
---|---|---|
P(Political) | 政治的要因 | 規制緩和・強化、関税政策、WTO・TPP、国際関係、戦争 |
E(Economic) | 経済的要因 | 景気変動、リーマンショック、コロナショック、為替変動、金利変動 |
S(Social) | 社会的要因 | 少子高齢化、人口減少、品質重視、本物志向、体験価値重視 |
T(Technology) | 技術的要因 | デジタル化、インターネット、SNS普及、AI登場、新素材開発 |
1-2. 本質の理解が超重要
その原因を分析していく上で、その本質の原因っていうのをきちんと理解しましょう、把握しましょう。
ダメな例:表面的な対応
- 売上が減りました→売上を上げていきましょう、営業を強化しましょう
- バドミントンの木製ラケットが売れなくなった→テニスラケットにしよう
- 競合が参入してきて価格競争が激しくなった→もっと値下げしよう
本質を捉えた分析
- バドミントンの木製ラケットが売れなくなった→技術革新(カーボン・プラスチック製の登場)が原因
- 競争が激化した→市場が成熟し、コモディティ化が進行している
- 価格競争になってきた→同じような機能が満たされて、価格が選択要因になっている
どの製品においても、市場が成熟した段階でコモディティ化してくるんです。商品がもうみんなが求めている機能っていうのはもうすでに満たしていて、付加機能みたいな形で各社が差別化を図り出す成熟後の後半フェーズですね。そうなってくると価格競争になってくると、結局規模の経済で中小企業は大手には構造的に絶対勝てなくなるわけです。
1-3. 変化への対応戦略
政策を変えるとか経済の循環を変えるとか新しい技術を0から作り上げるっていうのは、やっぱり難しいというかほぼできないわけですね。なので、自社としてはどうしていくか、中小企業としてはどう環境変化に対応していくかっていうのが重要になります。
普遍的な価値を提供する
- 安く買いたい:普遍的だが、大企業には資本力で勝てない
- すぐに欲しい(早く欲しい):デリバリー、小回りの利く迅速対応
- 丁寧な説明・接客が欲しい:大手が自動化・マニュアル化を進める中で差別化
短期的施策と長期的施策
- 短期的施策:デリバリー対応、テイクアウト、感染対策、パーテンション導入
- 長期的施策:新規事業開発、組織整備、人材育成・採用
順番としては、経営環境が変化しました→それに対応しないといけないので新たな戦略を打ちました→その戦略に対して組織を整えていかないといけない→その組織の中の人の管理をしっかりしないといけない、こういう順番になっていくわけです。
2. 経営資源も完全攻略!
さて、お次は経営資源です。経営資源も事例Ⅰに限らず重要な話なんですけれども、この経営資源をどう活用するかで企業の成功を左右するという話になります。
2-1. 経営資源の4要素「人・物・金・情報」
経営資源は皆さんご存知の通り、人・物・金・情報の4種類という風に言われてますよね。
- 人的資源:人をいかに育てていくか、企業の成長を決定的に左右する。優秀な人材が1人いれば10人分の働きに匹敵する
- 物的資源:設備・機械・工場・店舗などの固定資産
- 資金:お金がなくなったらその会社が終わるわけですから当然重要
- 情報:顧客リスト、ノウハウ、知識、経験、ブランドなど無形資産
2-2. 戦略とは「資源の配分」である
経営資源の話は、その戦略ですね事例Ⅰにおける戦略の話と密接してるんです。経営資源イコール戦略と言ってもいいかもしれないですね。
戦略とは何か?
戦略とは一言で言うと、「資源の配分」であるということです。どこにどれほどの経営資源を配分していくか、これで企業の勝敗とか命運が決まるわけです。
ポーカー・麻雀の例
例えばポーカーとか麻雀とかで遊んでるとしますよね。それって配布される資源ってみんな一緒じゃないですか。プレイヤーにはそのカードの枚数とか麻雀牌とか、あるいは点棒みたいな点数みたいなのが配られるんですけども、それって最初同じだけ配分するんですよね。平等に配って、平等の経営資源の中で戦うわけです。その時に何で勝敗が決まるかって言うと、もうカードとか麻雀牌の配置でしかないわけですね。何を捨てて何を取るか、それだけの勝負なわけです。
社長の仕事
社長の仕事を一言で言うと、「経営資源の調達と配分」という話になります。経営資源をいかに入手していくか、それをどう使っていくかがもうほぼ全てというより言いかもしれないですね。
2-3. 選択と集中が鍵
ダメな例:均等配分
10の経営資源があったとして、10のタスクに1ずつ分けました。これ最悪のパターンですよね。何も考えずにとりあえず均等に振り分けましたってなると、これは非常に良くないわけです。競争相手なのであくまで他社と競争して全て全部負けるみたいな可能性があるわけです。そうすると何も残りませんみたいなことになっちゃいます。
良い例:選択と集中
限られた経営資源を、ここで出てくるのがよく言われる選択と集中ですね。どれかのやつに「じゃあもうこれがうちの強みだから、これ元々基盤が2ぐらいある強みだから、こっちに8振ろう」として合計10にしていこうっていう、これが戦略なわけです。
メリハリのある経営資源の配分をすることによって、特定の分野においては元々経営資源を多く持ってる大企業にも勝てる可能性が出てくるということです。その考え方がランチェスター戦略とか差別化戦略の本質であったりします。
Appleの例
Appleも実際やりましたよね。経営が傾きかけて、その当時やってた数百種類の製品をもう4つぐらいに絞ったみたいな。だから今でもAppleの製品ってめちゃくちゃ少ないですよね。もうあれこそ経営資源の集中がうまくいってるケースかなという風に思います。
2-4. 外部資源の有効活用
とはいえやっぱり少ないわけですよね、中小企業の経営資源っていうのは。そうすると頼れるのは外部資源っていう考え方もあるわけです。
- アウトソーシング:自社で蓄積するべきノウハウでなければ、その他社の専門家に任せた方が効率的
- 非正規社員の活用:正社員にはやるべきタスクがたくさんあるが、ノンコア業務は非正規社員やアルバイトを活用
- 業務提携・アライアンス:共同開発、相互の経営資源の活用
- 産学官連携:大学や工業団地にいる別の企業との外部資源活用
とにかく経営資源が少ないので、経営資源は本当に必要なコア業務に集中して、その他に関しては外部資源を活用する。相手のその専門家のデザイナーを関係を深めてイノベーションを起こすっていう話もここに関わってくる感じですね。
2-5. 眠れる資源を発掘しよう
これ、経営者、A社が気づいていない経営資源っていうのがあるかもしれないんですよ。というか多くの場合あります。
- 本質的な強み:関連多角化で失敗しているってことは、自社の本質的な強みみたいなのに気づいてないケース
- 既存のお客さん:気づいてなかった経営資源だったりするケース
- 職人の暗黙知:それを明文化することでマニュアルとして他の社員にも引き継ぐことができる
- 重複利用:多能工化、マトリックス組織など、1人2役みたいな感じで経営資源を最大限活用
まとめ!
経営環境変化のポイント
- 市場の変化:PEST分析で外部環境を体系的に捉える
- 本質の理解:表面的な現象ではなく、根本原因を分析する
- 変化への対応:普遍的な価値提供、短期施策と長期施策の使い分け
経営資源のポイント
- 戦略とは:経営資源の調達と配分である
- 選択と集中:限られた資源を特定分野に集中投下
- 外部資源の活用:アウトソーシング、業務提携、産学官連携
- 眠れる資源:気づいていない自社の強みや資産を発掘
というわけで、今回は事例Ⅰの重要テーマ「経営環境変化」と「経営資源」を解説しました。
どちらも戦略に関わる大きな論点になってきます。事例Ⅰだとこの戦略レイヤーの話で問われるケースが多いので、今回は締めくくりの話としてはいいんじゃなかったかなという風に思います。
これで事例Ⅰの知識編終了になります。1回聞くだけじゃなかなかインプットすることって難しいと思うので、繰り返し聞いて頭に定着させていっていただければなという風に思います。頑張ってください!
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