こんにちは燦です。
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事例Ⅰ-④ 後継者育成・市場販路開拓・シナジー
- 事業承継
- 新規事業開発
- 競争優位性
- 経営戦略/事業戦略
- 組織・人事
- 後継者育成 ← これ!
- 市場・販路開拓 ← これ!
- シナジー ← これ!
- 経営環境変化
- 経営資源
特に後継者育成なんて、令和に入ってからはほぼ毎年のように出題されてるんですよ!令和2年なんかは経営者引き継ぎからかなり年数経った後の話として、もうメインは後継者の人材育成の話でしたよね。これはもう、出ないわけがないレベルですね。
1. 後継者育成を完全攻略!
そもそも後継者育成って何?
簡単に言うと、「次の経営者になる人を育てること」です。でも、ただ後継者が決まったからって言ってすぐに経営のバトンを引き継げるわけじゃないんですよね。やっぱりその育成期間っていうのが必要になってくるんです。
1-1. 後継者候補を見極めよう
事例文を読む上での重要チェックポイント
事例企業A社の中で後継者候補と思われる人物が登場したら要注意!この人物を用いた回答をする可能性が非常に高いんです。
- その人物の経歴・能力・性格をチェック
- 現社長の子供(息子・娘)が出てきたら要注意人物
- A社の場合は社内承継のケースが多い
1-2. 後継者に必要な4つのスキル
後継者に必要なスキルは大きく4つあります:
- 経営知識:財務会計知識・戦略立案能力・リスク管理能力など経営全般のスキル
- リーダーシップ:従業員を引っ張っていく推進力、組織を動かしていく力
- 業界知識(専門知識):自社製品・技術、業界の知識、製造現場・営業現場の状況
- 対外関係構築力:取引先・金融機関・地域社会との関係維持・構築のコミュニケーション能力
これらのスキルは今までの後継者の経験上、多分習得していないはずなんですよ。だからこそ、しっかり学んでいく必要があるんです。
1-3. 育成手法の5つのパターン
①ジョブローテーション
- いろんな部署を経験させることで会社全体を俯瞰的に見る目を養う
- 各部門の現場経験を積み、細かい業務内容や課題を理解
- 現場を知らずに経営戦略なんか打てない!
②OJT・OFF-JT
- ベテラン社員によるOJT
- 経営スキルは外部研修(OFF-JT)や経営コンサルタントから学ぶ
- 買収先の以前の経営者に経営ノウハウを教えてもらう
③権限移譲
- 事業部門やプロジェクトチームのリーダーを任せる
- 実際に責任ある立場を経験させることで成長につながる
- 次世代経営者としてマネージャー経験をしっかり身につける
④ベテラン社員のサポート
- 若い経営者候補のすぐそばに、叩き上げのベテラン社員を配置
- サポート役・メンター役を担わせる
- 会社の歴史や文化もよく分かっているので、革新と伝統のバランス役
⑤実績の積み上げ
- リーダーシップは座学だけじゃ身につかない
- 実際に事業を牽引して成果を出すことで、チームメンバーからの信頼を獲得
- 社員からも信頼を集めていくためには実績の積み上げが必要不可欠
2. 市場・販路開拓も完全攻略!
さて、お次は市場・販路開拓です。これも事例Ⅰの重要論点ですが、他の論点と似ているようで微妙に違うんです。
2-1. 新規事業開発との違いを理解しよう
アンゾフの成長戦略で言うと、新市場開拓の話になってくるんですが、新規事業開発とは違うんです。
項目 | 市場・販路開拓 | 新規事業開発 |
---|---|---|
レイヤー | 事業戦略レベル | 企業戦略レベル |
目的 | 今ある事業の拡大 | 新しい事業の創出 |
時間軸 | 短期(数ヶ月〜1年) | 中長期(3〜5年) |
問題文の例 | 新たな顧客層の開拓 販売チャネルの拡大 |
新たな事業分野への進出 多角化・新事業部の設立 |
2-2. ターゲットマーケティングとの違い
市場・販路開拓はターゲットマーケティングよりもレイヤーが高いんです。簡単に言うと幅が広い。
分かりやすいイメージ
- 市場・販路開拓:地図を拡大させていく(地図を作っていく)
- ターゲットマーケティング:地図の中から特定のポイントを狙う
例えば:
- 市場開拓レベル:女性向け・男性向け・若年層向け・高齢者向け・海外進出・インバウンド観光客
- ターゲティングレベル:30代〜40代の子育て世代・10代〜20代の学生・60代以上の引退世代
2-3. 市場・販路開拓の5つの手法
①市場の分析
- その市場にどういったニーズがあるのか分析
- 与件文にニーズの表現があれば漏らさずに活用
②自社の強みを活用
- 自社のテクノロジーを生かしてその市場のどんな悩みを解決していくか
- 自社の強みを生かしたところじゃないと市場開拓しにくい
③組織体制の整備
- プロジェクトチームを組む
- 営業体制強化のための人材採用・教育
- 東京進出なら東京に営業所を構える(経営資源の体制整備)
④販売チャネルの拡大
- 実店舗からECサイトへの販売強化
- 海外進出での現地ディーラーとの提携
- 付き合いのあった企業の海外進出に合わせてついていく
⑤業務提携・M&A
- 自分が持ってなかった販路や販売チャネルを獲得
- A社がB社を吸収したら、B社が持っていた販路にA社の製品を売る
- 産学官連携で新たな販路・販売チャネルの活用
3. シナジーも完全攻略!
シナジーはそんなに直接的に問われることはあんまりないんですけど、間接的にはめちゃくちゃ絡んできます。新規事業開発なんかにはほぼほぼ基盤の考え方として絡んでくるので、しっかり認識しておきましょう。
3-1. 既存事業の活用
シナジーを生かしていくためには、やっぱりその既存事業とうまく結びついていないといけないんです。
- 既存事業の強みを新規事業でも活かす
- 全然関係ないことをすると失敗しやすい
- 既存の技術・ノウハウ・顧客基盤・顧客台帳の活用
- ブランドを活かせているかどうか(例:「食を通じて健康をお届けしたい」というミッションのもと、健康食品から調理器具へ展開)
3-2. 相互補完
シナジーって言うと相乗効果って訳されるんですけど、この相互補完効果もシナジーに含めていいんじゃないかと思ってます。
- 季節補完:冬に忙しい業界(スキー用品)が夏に需要が増える業界に進出
- 販路・販売チャネルの活用:M&Aで買収した会社の販路をお互い活用
- 水平統合:和菓子屋が洋菓子屋を買収→商品ラインナップ拡大
- 垂直統合:サプライチェーンの前後を統合→一貫生産、利益率向上
3-3. 組織的シナジー
組織間のシナジー効果と言ってもいいかもしれないですけど、簡単に言うと連携や交流の話です。
- 人材交流:A部署とB部署に横串を通す→お互いの知識レベルがアップ
- 情報共有:情報を共有することでA部門で新たな事業プランが生まれる
- 買収企業との連携:買収した企業との連携シナジー効果
- 業務提携・共同開発:コラボレーション開発、協会等のコミュニティでの技術開発
重要なポイント
目的と効果をちゃんと把握しておきましょう。目的もなしにただ単に連携したところで何も生まれにくいわけで、「新しい〇〇を開拓したい」という目的があって、「そのためには自社が持ってない経営資源を持っている会社を吸収しよう」みたいな明確な目的が必要です。
まとめ!
後継者育成のポイント
- 後継者候補:現社長の子供が出てきたら要注意人物
- 必要スキル:経営知識・リーダーシップ・業界知識・対外関係構築力
- 育成手法:ジョブローテーション・OJT/OFF-JT・権限移譲・ベテラン社員サポート・実績積み上げ
市場・販路開拓のポイント
- レイヤーの違い:新規事業開発とターゲットマーケティングの間の概念
- 地図のイメージ:地図を拡大させていく事業拡大のイメージ
- 開拓手法:市場分析・自社強み活用・組織体制整備・販売チャネル・業務提携M&A
シナジーのポイント
- 既存事業の活用:既存の強みを新規事業でも活かす
- 相互補完:季節補完・販路活用・水平統合・垂直統合
- 組織的シナジー:人材交流・情報共有・業務提携による連携効果
というわけで、今回は事例Ⅰの重要テーマ3つを解説しました。
いずれも過去に取り上げた事業承継や新規事業開発の話と結構つながるところがあったんじゃないかなと思います。少し微妙に切り分けると論点が違うところもありますので、あえてこのような区分けをしています。
今回のような話を頭に入れておくと、与件文を読む時の解像度が上がるんじゃないかなと思いますし、与件文を読んでいく中でキラリと光るキーワードなんかを見落とさずに済むんじゃないかなと思います。頑張ってください!
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