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2次試験知識 事例Ⅰその② 競争優位性・経営戦略・事業戦略

 

こんにちは燦です。
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◆目次◆

 

事例Ⅰ-② 競争優位性・経営戦略

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◆目次◆

  • 事例Ⅰ-② 競争優位性・経営戦略
  • 1. 競争優位性を完全攻略!
    • そもそも競争優位性って何?
  • 1-1. 5フォース分析:儲かるかどうかを見極める
  • 1-2. 参入障壁:新規参入を防ぐ壁を築く
  • 1-3. 競争地位戦略:自分のポジションを知る
  • 1-4. VRIO分析:自社の強みを徹底分析
  • 2. 経営戦略・事業戦略を完全攻略!
    • 2-1. 戦略レイヤーの全体像を理解しよう
    • 2-2. 事業ドメインで戦略を明確化
    • 2-3. 戦略実行の2つのポイント
  • まとめ:これだけは絶対に覚えて!

 

 

  1. 事業承継 
  2. 新規事業開発 
  3. 競争優位性 ← これ!
  4. 経営戦略/事業戦略 ← これ!
  5. 組織・人事
  6. 後継者育成
  7. 市場・販路開拓
  8. シナジー
  9. 経営環境変化
  10. 経営資源

特に競争優位性なんて、企業の強み・弱み分析や新規事業の成功要因を考える時に必須の知識なんですよ!今回も前回に続いて超重要テーマを完全攻略していきましょう。

 

1. 競争優位性を完全攻略!

そもそも競争優位性って何?

簡単に言うと、「ライバルよりも有利に立って、継続的に利益を上げる能力」のことです。

事例1では、企業の強み・弱み分析や、過去の成功・失敗要因の分析でよく使います。これから新しい事業を始める時も、「どんな強みを活かすか」を考える際に重要な概念なんですね。

1-1. 5フォース分析:儲かるかどうかを見極める

マイケル・ポーター先生の超有名なフレームワークです。一言で言うと「5つの力に囲まれて、この力関係で企業がどれぐらい儲かるかが決まる」という理論です。

5つの力とは?

  1. 業界内の競争:ライバルとの競争が激しいと利益を出しにくい
  2. 買い手の交渉力:お客さんの力が強いと価格交渉で不利になる
  3. 売り手の交渉力:仕入れ先の力が強いと利益が圧迫される
  4. 新規参入の脅威:新しいライバルが入ってくると競争が激化
  5. 代替品の脅威:別の製品に置き換わると市場を奪われる

具体例:喫茶店の場合

  • 競争:スタバ、ドトール、個人店など競合多数 → 激しい
  • 買い手:一般客は特定の店にこだわらない → 買い手の力が強い
  • 売り手:コーヒー豆業者の方が規模が大きい → 売り手の力が強い
  • 新規参入:特別な免許不要で比較的参入しやすい → 脅威あり
  • 代替品:コンビニコーヒー、缶コーヒー、ファミレスなど → 脅威あり

つまり、5フォースで見るとカフェ事業で高利益を出すのはなかなか難しいということがわかるわけです。

1-2. 参入障壁:新規参入を防ぐ壁を築く

既存プレイヤーの利益率と大きく関わってくるのが、どれほどの参入障壁を築けるかです。

代表的な参入障壁

  • 規模の経済・巨額設備投資:半導体製造業みたいに数千億円の投資が必要
  • 特許:会社の規模に関係なく有効な参入障壁
  • 法規制・免許:タクシー業界、運送業界など(ただし規制緩和のリスクあり)
  • 独自の流通チャネル:長年の人間関係や特殊な販売ルート
  • スイッチングコスト:お客さんが他に乗り換える時のコストが高い

中小企業が築きやすい参入障壁

事例に出てくるような企業が築ける参入障壁で有効なのは:

  1. 特許:技術力があれば会社の規模に関係なく築ける
  2. 独自チャネル:大手がお金を出しても真似できない人間関係ベースの販売ルート
  3. 特殊設備:その分野に特化した設備や技術

携帯電話の契約なんかも、一度やってしまうと変えるのめんどくさいじゃないですか。だからこそ他社から切り替えていただくと「これだけの特典があります」ってあれだけ特典をつけてるのは、このスイッチングコストが高いからですよ。

1-3. 競争地位戦略:自分のポジションを知る

フィリップ・コトラー先生が提唱した理論で、マーケットシェアによって企業を4つに分類します。

4つのポジション

  1. リーダー:市場シェア1位
    • 市場全体の需要拡大戦略
    • 同質化戦略(ライバルの良いアイデアを真似して上位互換を投入)
  2. チャレンジャー:2位グループ
    • リーダーとの差別化戦略
    • 独自路線でオルタナティブを提供
  3. フォロワー:中小規模
    • リーダーの真似をして安く提供
    • 開発コストがかからない分、低価格で勝負
  4. ニッチャー:特定市場に特化
    • 技術力に特化した企業が多い
    • 市場は小さいが高利益率

この同質化戦略、中小企業にとっては非常に脅威になるんですよ。Googleなんかがよくやってるのを見ますよね。中小企業が画期的なサービスを出してきた時に、その予算の100倍をかけて、さらに上位互換のめちゃくちゃ優秀なサービスをぶち当ててくる。勝ち目がないみたいな恐ろしい戦略です。

具体例:コンビニ業界

  • リーダー:セブンイレブン(新製品・サービスで業界標準を作る)
  • チャレンジャー:ファミリーマート(ファミチキなど独自商品で差別化)
  • フォロワー:ローソン(成功事例を取り入れつつ健康路線も)
  • ニッチャー:セイコーマート(北海道で地域密着、その地域でNo.1)

中小企業としては、フォロワー戦略かニッチャー戦略になるんですけど、どちらかというと、できればやっぱり高利益が取れるニッチャー戦略の方にできればいきたいところですね。

1-4. VRIO分析:自社の強みを徹底分析

外部環境との比較ではなく、自社に焦点を当てた強みの分析理論です。

VRIOとは?

  1. V(Value):価値があるか?まず価値がないと競争の土台に立てない
  2. R(Rarity):希少性があるか?競合他者にあるのかないのか
  3. I(Inimitability):模倣困難性があるか?他者が真似できないか
  4. O(Organization):組織として機能しているか?仕組みとして確立できているか

価値があり、希少性があり、かつ模倣困難性があれば競争優位に立てる。ただし模倣困難であって模倣不可能とは言ってないわけで、いずれ真似される可能性があるので、あくまで一時的な競争優位性があるという状態です。

具体例:うなぎ屋さん

  • V:うなぎは美味しい → 価値あり
  • R:その店でしか食べられない味 → 希少性あり
  • I:秘伝のタレ(何十年継ぎ足し)→ 模倣困難
  • O:調理技術、接客、店舗運営が組織として確立 → 持続的競争優位

30年継ぎ足しのタレとかってなると、それはもう模倣できないわけですよ。これで競争優位が確立できるわけです。

ただし、その調理人の技術に依存していて、その調理人の人がいなくなっちゃうと持続的な競争優位にはならないわけです。それがしっかり引き継ぎ、会社の仕組みとして集客の方法とか店舗の運営体制とか接客とか、全部含めて組織としてきちんと持続的に機能していれば、持続的な競争優位性が確保されているということが言えます。

 

2. 経営戦略・事業戦略を完全攻略!

2-1. 戦略レイヤーの全体像を理解しよう

戦略って結構複雑な階層構造になってるんですよね。意外となので、ちょっと改めて全体像から見た事業戦略の位置付けっていうのを確認した上で、中身の方を説明していきます。

戦略の階層構造

  1. 経営理念:企業が最も大切にしている根本的な価値観・信念(魂みたいなもの)
  2. MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)
    • ミッション:我々の会社が何のために存在しているのか(存在意義)
    • ビジョン:将来的にどんな姿になりたいのか(具体的長期目標)
    • バリュー:行動規範・キャッチ感
  3. 経営戦略(企業戦略):どんな事業ポートフォリオを組んでいくか
  4. 事業戦略:各事業をどう成功させるか
  5. 事業ドメイン:誰に何をどんな技術で
  6. マーケティング戦略(4P)

例えると、経営理念っていうのが北極星みたいなもんです。我々が目指すべき方向っていうのを羅針盤みたいな感じで常に示すのが経営理念です。「社会を豊かにしたい」とか「誰もが幸せに暮らせる社会を作りたい」とか、そういう方向性を示す。ただ、たどり着くことはできないわけですよ。

北極星を目指してたどり着ける点が北極点、これがビジョン。あるべき姿・なりたい姿ですね。例えば「売上100億を目指して地域の雇用を増やして活性化を図って従業員を幸せにしていきたい」みたいな、そういったものがビジョンなので達成は可能なんですよね。

2-2. 事業ドメインで戦略を明確化

事業戦略を考えていく上で必要なのが事業ドメイン。エイベルさんが言った「顧客・機能・技術」フレームワークで考えると分かりやすいかなと思います。

3つの軸(Who・What・How)

  1. 顧客(Who):どのような顧客層をターゲットとするのか
  2. 機能(What):そのターゲットの顧客のどんなニーズや課題を解決するのか
  3. 技術(How):自社の独自の技術とかノーハウを用いてどうやってそのニーズに答えていくのか

これちょっとごっちゃになってしまいがちなのが、事例2の「誰に何をどのように」みたいなフレームワークありますよね。これは4Pの話なのでもっとレイヤーが下なんですよ。そこまではまだ言ってないです。製品の話とか一切してなくて...

具体例:自動車業界

  • 顧客:ファミリー層向けとか若年層向けとか、いろんなターゲット
  • 機能:移動手段・安全性・快適に移動できる手段みたいなモビリティを提供
  • 技術:エンジン・ガソリンの技術、電気自動車の技術、自動運転の技術、軽量だけれども安全な自動車筐体の技術

2-3. 戦略実行の2つのポイント

実際その事業戦略を実行に移していかないと何の意味もないんですけども、実行していくにあたって必要なのが主に2つあります。

ポイント①:方針の共有

立てた戦略に対して従業員が理解してないと動きようがないので、しっかり伝えるっていうのもそうだし、目標の明確化とかリーダーシップの発揮とか、そういったものが必要になってくるわけです。

元々立ててた経営理念とかミッションとかビジョンとか、その辺りが方針を共有する上で役に立ってくるという感じです。事業戦略を実行するにあたって、じわじわ効いてくるのが上の方の層になってきます。

ポイント②:組織活性化・モチベーション維持

ここは人事施策で対応していくっていうところになります。

  • 目標の進捗度の可視化
  • 成功体験の共有
  • 表彰制度
  • 成長機会の提供
  • 単純にインセンティブの付与

そういう人的施策で士気を高めて戦略を実行していきましょうということになります。

 

まとめ!

競争優位性のポイント

  1. 5フォース分析:業界の儲けやすさを5つの力で分析
  2. 参入障壁:特許、独自チャネル、スイッチングコストが中小企業の武器
  3. 競争地位戦略:中小企業はニッチャー戦略を目指す
  4. VRIO分析:価値・希少性・模倣困難性・組織化で持続的優位を築く

経営戦略・事業戦略のポイント

  1. 戦略レイヤー:経営理念から4Pまでの階層構造を理解
  2. 事業ドメイン:顧客・機能・技術の3軸で事業領域を定義
  3. 戦略実行:方針共有と組織活性化が成功の鍵

競争優位性っていうのは他者にはない独自の強みですね。そして戦略はやはりその強みを活かしていかに企業をどの方向に導いていくのかっていうことになります。

中小企業はやっぱり大企業みたいな資金力とか規模の優位性がないので、専門性とか機動力とか地域密着性とか、そういった強みを認識して適切に戦略方針立てていきましょうっていうのが一筋になります。

失敗した事例とかうまくいった事例を考える上で、この競争優位性の理論とか経営戦略・事業ドメインの考え方っていう視点で分析していくと「あ、これが原因か」みたいな感じで分かったりするというような知識の使い方になります。

というわけで、今回は事例1の超重要テーマ2つを解説しました。

この知識があれば、事例1の問題を見たときに「あ、これは競争優位性の問題だな」「これは戦略の問題だな」って瞬時に判断できるようになります。

あとは実際の過去問を使って、この知識をどう答案に書くかを練習するだけですね。頑張ってください!

 

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