こんにちは燦です。今回は試験の過去問分析と予想をしてみたいと思います。
予想まで出来ればそりゃうれしいけど。
わかるのか?
照準を絞るぐらいは出来るかもしれません。
中小企業診断士二次試験では過去問と同じ問題は基本的にでません。毎回なんじゃこりゃ?という悩ましい問題がでます。
過去と全く同じ問題ならみんな解けちゃうもんね。
なんじゃこりゃの問題についてと今後の出題論点予想をしておきます。
あやふやな問いかけ
あやふやな問いかけにするのは、答えがバラけすぎて試験委員側も困るのでは?
確かに解答側も採点側も困ります。しかし得点が多少バラけた方が比較評価するには効果的でしょうね。
何を聞かれているのかを読み解くには、やっぱり過去問の経験が効いてきます。
過去問と同じ問題が出ないにも関わらず過去問が重要なのか?
出ないからこそ過去問が重要なんです。ってことで過去問履歴から見ていきましょう。まずは大論点です。
令和5年まで更新
ほぅ。これをどうみる?
大きな問われる論点は毎年さほど変わっていないことがわかると思います。
特に事例Ⅲなんて顕著ですね。 最初に強み(弱み)を答えて、生産管理と生産性を向上させて、ICT(情報通信技術)を活用して、最後に将来の戦略を答える。いつもこのパターンです。
こうしてみると毎年大論点としては似たりよったりか。
ですので、ここにある大論点は当然習得しておく必要がありますね。受験生みんな習得していると考えて下さい。
ところが、論点を直接問うだけじゃみんな出来てしまうから、あえていじわるな問い方をするという感じなのか?
はい、それが近年の傾向ですね。親切に「組織体制」をどうしますか?とか「生産管理」をどうしますか?とは聞いてくれません。ですので大論点の種類を取り違えないようにしましょう。
どうすればどの大論点を問われているか判別できるのじゃ?
与件文を読んでいく中で、事例企業の抱える課題のピースを大論点に沿って見つけるんです。それを解答欄パズルに1個1個はめこんでいくイメージですね。
めっちゃ抽象的なのじゃ。
なかなか説明が難しいんですよ。とらえどころのない問いかけですし、ピースが2つに分かれたり使わなかったりもしますし。
逆にきちっと型にはめると逆効果というか、過去問を繰り返しやる中で培われる経験とノウハウというか…。
その暗黙知を形式知化してワシに伝えるのはあんたの役割じゃろがいっ!
うーん。確かにその通りだけどめっちゃエラそうっ☆
あのですね、課題を見つける能力こそが診断士に求められることでしょう!
診断士はAI代替品0.2%の職業だったな。機械に決して出来ない能力、一体何を問われているのか、すなわち課題を見つける能力か。
ふむ。それが言語で簡単に伝えられたら苦労せんわな。
わかってもらえましたか。(理解は早いなこの人)
一応課題の抽出例くらいは言っておきますね。
事例Ⅰ
①組織が硬直的 → 「組織体制」を流動化する課題がありそう
②新商品が生まれない → 「組織学習」でイノベーションを起こす課題がありそう
③買収した → 「人的資源管理」で評価体制を整える課題がありそう
事例Ⅱ
①大手競合が登場 → 「顧客関係性強化」で差別化が課題になりそう
②地域に別業種が存在 → 「企業連携」で使うかも
③新たな層の住民が増加 → 「ターゲットマーティング」で4Pが課題になりそう
事例Ⅲ
①ロット生産 → 「生産性向上」をして小ロット化と短納期化が課題になりそう
②やり直し発生 → 「ICT」活用で意思疎通強化が課題になるかも
③新技術誕生 → 最終問題の「経営戦略」で活用できるかも
事例Ⅳ 省略
近年はあやふやな問いかけが多い印象ですので、設問解釈より与件文読込を先行する私のやり方が生きてくるわけですね。
与件文を読みながら、大論点の課題のピースを見つけておくのが大事じゃね。
それに課題に対して「助言を用いてそれを解決させる」パターンの問いだけではないですよ。
解決後の状況から「どんな行動が成功の要因だったのか」を聞いてくるパターンや、解決中の状況から「これからどうしていくのか」を問うパターンもありますね。
いつも課題→助言→解決の時間軸だけで考え慣れてるとちょっと面食らいそうじゃな。令和2年事例Ⅰとか令和1年事例Ⅲなんかはそのパターンかな?
普通の時間軸: 問題(課題抽出)→助言(行動)→解決(成果)
パターン① 未来を問う問題
(与件文)問題発生 → (解答)助言+期待成果
パターン② 過去を問う問題
(与件文)成果発生 → (解答)以前の課題+行動
パターン③ 今を問う問題
(与件文)解決したい → (解答)現在の課題+助言
課題抽出能力や施策助言能力だけでなく、事象分析能力も必要ということです。脳みそフル回転ですよ!
新理論からの出題
新理論?
敵は今まで出ていない新しい論点も出題してきます。新規の問題ですね。ただ大論点の中に含まれる小論点って感じです。
あー、コーズリレーテッドマーケティングとかそういうやつね。
そうです!知ってたらラッキー、知らなければ絶望って問題ですね。
用語ズバリの問いかけの時は知らなければ厳しいですが(ヒントをくれることもあります)、裏テーマ的に出題してくる場合も想定されます。
理論自体を知らなくてもなんとなくで正解することもありますけどね。
どんな小理論が今後出てきそうかね?
これに関してもまず過去問の履歴から抽出してみましょう。
ふむふむこの辺が小論点じゃね。事例Ⅰは多いのう。これが今後も出るかもということ?さすがに出たばかりのやつは出ないだろうけど。
事例Ⅰは経営学全般なので実はむちゃくちゃ範囲が広いです。私は事例Ⅰが一番難しいと思います。
上にあげた既出論点は今後出るかもしれないし、出ないかもしれませんが、まぁこれらは過去問やってれば勝手に学習しますよ。
出題論点の予想
大事なのは「まだ出題されていない論点」が出る可能性があるので、それを多少は予想しておくということです。
そりゃそうだけど、「まだ出題されていない論点」なんて無数にあるのでは?
どこまで手を広げるかは難しい判断ですが、そこで重要試験委員の論文や著書などが効いてくるわけです。
そこで頻出する論点かつまだ出題されていないものは怪しいですよ。とはいえ以下の条件を考慮する必要があります。
①試験委員の個人的な理論ではないもの
②時流に合わせた理論
③一次試験で出題された理論
岩崎尚人氏(事例Ⅰ)でよく言われるような論点だとオープンイノベーション、
B2C戦略、変革型リーダーシップとか。
※岩崎尚人氏は令和3年度から試験委員を抜けられました。お疲れ様でした。
試験委員についてはこちらの記事を参照
はい、令和1~2年で出ましたね。ですが何でもかんでも出るというわけではないと思います。上場企業とか大企業向けの理論とか個人色の強い理論は出にくいと思います。(例えばトランスアンビット企業とか)
②時流に合わせた理論とは?
例えばSCP理論(5フォース)やRBV理論(VRIO)なんかは古のド定番って感じなので今更出るとはあまり思えません。もう少し今の産業情勢を踏まえた論点がいいですね。近々の情勢でいくとインバウンド関係なんかも出題されにくいかなと。
③一次試験で出題された理論とは?
一次試験で出題された理論は要注意です。二次試験に出題される最高の根拠になります。「組織学習」のSECIモデルなんかはいい例ですね。
とまあそういった条件にあてはめて予想するとこんな感じです。
結構あるのう…。もうちょっと絞ってくれんかね~。
これでも頑張ったんですよ…。殆どは一次試験内容ですから大丈夫でしょう。
二次試験向け知識は深く理解しなきゃいけないから範囲を広げると大変じゃのう。基礎知識だけでも大変なのに。
空で説明出来るレベルじゃなくてもOKです。
さらっと内容だけ理解しておくだけでも全然違うと思うので余裕があれば調べてみて下さいね!
過去問の模範解答としては、「ふぞろい10年ブック」がなんだかんだいってコスパ最強の独学教材です。
一次試験合格後だとすぐ売り切れますので一次いけそうな人は予め購入しておくのをオススメします。